陸平貝塚|茨城県美浦村

概要

読み方おかだいらかいづか
指定
種類集落跡・貝塚
時期縄文時代早期~後期
特徴全国有数の規模の貝塚
貝塚の形状は環状(集落の周りに貝塚がめぐる)
ハマグリ・オキシジミ・サルボウ・アカニシなど内湾海水域に生息する貝が主体
令制国常陸国

行き方

茨城県美浦村馬見山
文化財センターの駐車場に停めて山を登って行かなくても遺跡に広い駐車スペースがある(下記3枚目の写真参照)

 

説明板

 
 
 

 

探訪レポート

探訪日:2022年1月22日(土)
※掲載写真は断りがない限り当日撮影したものです。

 美浦村文化財センターの見学をしたかったのですが、到着したのは16時半。

 遅かった・・・

 そんなわけで、文化財センターの北側丘陵部にある陸平貝塚へ行きます。

 陸平貝塚は、A~G、Iの8地点からなる大規模な貝塚です。

 駐車スペースは、B貝塚とA貝塚の間。

 なにやら復元住居が見えますよ。

 

 吸い寄せられるようにやってきました。

 
 

 この場所に建っていたものではありませんね。

 この下はゴルフ場のようです。

 

 では、今度は時計回りに行って見ます。

 B貝塚は、藪の中でした。

 

 東大の酒詰仲男が掘った場所です。

 

 続いて、I貝塚。

 

 草ぼうぼうでした。

 

 藪化していますが、向こう側の地形が落ちているのが分かります。

 斜面を見てみると、結構貝殻が落ちていますよ。

 そして、F貝塚。

 

 ここも草ぼうぼう。

 

 ほとんど陽が沈みかけてきました。

 

 まあ、1月ですからね。

 やたらと「イノシシ注意」の警告が出ており、ここでは昼間でもイノシシが走っていることがあるそうで、なおさら日が暮れてくると、彼らが本気を出す時間帯になりますから怖いです。

 遭遇したくないものですな。

 つぎにD貝塚。

 

 以下同文。

 

 D貝塚の形成は早期ですから、気温がぐんぐん上がってきて海進が進んだ最初の頃から作られ始めたわけです。

 谷に降りるこの道は、文化財センターへ繋がっているようです。

 

 そしてぐるっと回って駐車場近くのA貝塚まで戻ってきました。

 ここには石碑があります。

 

 そしてこの石碑の後ろが記念すべきA貝塚です。

 

 ここだ!

 

 大森貝塚を掘ったモース博士から直に教えを受けた佐々木忠次郎と飯島魁が発掘した地点です。

 

 ここは、説明板に記されている通り、日本人だけで初めて近代的な学術発掘が行われた場所と紹介されることがあります。

 その表現があっているかどうかは別として、学史上非常に重要な場所ですね。

 ただ、モース自体が考古学者ではありませんし、彼から教えを受けた若者たちでその後有名になった人たちは皆、考古学とは違う分野で名を馳せました。

 モースの教えは断絶してしまったと言われています。

 モースのことがあんまり好きではなかったような発言をしている坪井正五郎の系統が日本近代考古学を発展させることになりますが、坪井も正確には考古学ではなくて人類学です。

 いずれにせよ、日本の近代考古学は周辺学問が発祥だったということになります。

 

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