概要
読み方 | いわせせんづかこふんぐん |
指定 | |
形状 | |
規模 | |
築造時期 | |
特徴 | |
令制国 | 紀伊国 |
行き方
紀伊風土記の丘の駐車場に止めて登ると良い
説明板
全体像
800基以上の古墳からなる全国屈指の大規模群集墳なので全体を把握するのが大変。
風土記の丘にある説明板の方が分かりやすいかな?
探訪レポート
探訪日:2022年2月20日(土)
それでは、前山A地区につづいて前山B地区を歩き、最終的には大日山35号墳まで行きましょう。
ここからは稜線を歩きますのできっと楽だと思います。
18
前山B41号墳
横穴式石室は埋め戻されています。
42.5
将軍塚古墳(前山B53号墳)
前山B地区で最大の将軍塚古墳へ向かいます。
左手前が前山B45号墳で、その奥の真ん中に前山B44号墳。そしてそのさらに奥に将軍塚古墳の比較的大きな後円部が見えてきました。
では、石室に入りますよ。
羨道の入口。扉石がよけられています。
玄室の扉石も横にどかされています。
玄室に入ります。
ここでも石棚と石梁が登場。
相変わらず天井が高いですね。
将軍塚古墳の場合は、4.3mもあって、岩橋千塚古墳群の中では、天王塚古墳に次ぐ高さです。
というか、天王塚古墳の玄室高は5.9mもあるのでちょっと異常ですね。でも、天王塚古墳は日本で2番目だそうですよ。
なお、日本一は熊本県氷川町の大野窟古墳で6.5mです。石室には入れないようですが、来年の熊本の装飾古墳現地講座の際に行ってみようと思っています。
いいお部屋でした。
石室めぐりの楽しみ方はいろいろあって、石室の設計プランや、独特な装置(ここの場合は石棚や石梁)などの特徴を楽しみ、どの地域の石室と似ているか考えるのも楽しいです。つまり、どの地方と文化的に似ているかを探せば、その古墳を造営した人びとの出自や対外関係を考察することができるのです。
また、純粋に石を楽しむという方もいると思いますし、黄泉の国へ入るというスリルを楽しむ方もおり、荒れている石室にわざと入っていって虫や獣と戯れることを楽しむ人もいます。多分、います。
あなたはどのタイプでしょうか。
30.5
知事塚(前山B67号墳)
将軍の次は知事が出てきました。急に名前が近代っぽくなりましたね。
外見上の特徴としては、くびれ部の北側に造出があることです。
さ、現在地を確認しましょう。
14
前山B111号墳
横穴式石室は埋め戻されています。
前山B109号墳
11
前山B118号墳
横穴式石室は埋め戻されています。
30.5
郡長塚古墳(前山B112号墳)
将軍、知事ときましたが、今度はまた古風な郡長さんです。
律令時代は郡領と呼ばれたので、郡長といったら明治以降の呼び名ですね。
105
大日山35号墳
ラスボスの登場を予感させる説明板が立っていますよ。
いよいよですね。
見えてきました。
和歌山県最大の前方後円墳、大日山35号墳です!
墳丘に登る前に右手に見えている造出の埴輪を見たい。
飛んでる鳥形埴輪は、まるで墳丘から和歌山平野に向けて飛び立つかのようです(撮影の角度が悪かった!)
墳丘に登って造出を見下ろしてみます。
後円部墳頂からの素晴らしい眺望。
今度は、前方部から見てみます。
両面宿儺のような埴輪は西側の造出で見つかっています。
横穴式石室には入室できません。
古墳群最大の古墳だからと言って、石室は特段スペシャルな感じはしません。
この周辺の古墳は、羨道+玄室というシンプルな構造がスタンダードですね。
玄室内に大日如来が祀られていたということで、それが古墳名の由来になっており、そういう信仰の場になっていたことから、もし大日如来が祀られた時点で何かが残っていたとしても、石室内の物はすべて片付けられてしまったのでしょう。
素敵な古墳でした。
それでは、下山しますよ。
花木園地区の古墳
風土記の丘まで戻る途中も古墳が出てきました。
大体2時間くらいの古墳歩きでしたが、もう少し丁寧に見ることも可能ですし、歩く範囲を広げることも可能です。でも、その場合は、その分の時間を確保してくる必要がありますから、これくらいがちょうどよいのではないかと思いました。